【今日の1曲】孤独の向こう 川江美奈子
「いまこんなに寄り添っても 違う夜空を見上げてる」
自分の人間観のなかに、これに近い思いが入っていると思う。
どんなに素晴らしい時間を共有していても、ずっと一緒に居続けることはできない。別々に過ごしているうちに、その人のことなど忘れて、どこかで違う景色をみている。ひとりで、もしくはまた別の誰かと。
そうして人は、人を忘れ去る。人から忘れ去られていく。
それは誰にもどうしようもない事実で現実で、それをくつがえそうなんて気持ちもない。
ただ、自分のことを覚えていてほしい人に、ここにいるよ、と小さく呼びかける。
そうして世界の隅っこで生きている。
-----------------------
2008年に平原綾香に提供した曲のセルフカバー。
lettersに収録。